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12.192022
放課後等デイサービス事業所で求められる資格とは?保育士や児童指導員の要件も解説
放課後等デイサービスは、障がい児やそのご家族を支援する、社会や地域にとってなくてはならない施設。福祉に関するお仕事に興味がある方のために、放課後等デイサービスとそこで働くための資格について紹介します。この記事で放課後等デイサービスと、そこで働くための資格について知って、放課後等デイサービスでの就労に興味を持っていただけると嬉しいです。
オールケア・グループでは大阪府内で放課後等デイサービスをいくつも運営しており、特に北摂エリア・豊中市の新しい施設で一緒に働いてくれる仲間を募集しております。お気軽にお問い合わせください。
放課後等デイサービスってどんなところ?
放課後等デイサービスは、障がいのある児童や、発達に特性のある児童を支援する施設です。
6歳から18歳の児童が対象で、放課後や長期休みの際の居場所を作り、自立支援と日常生活の充実のための活動を行います。専門の資格を持ったスタッフを配置する必要もあり、一般的な学童保育より専門的な支援が行われます。
放課後等デイサービスの目的
「放課後等デイサービスガイドライン」に、以下の放課後等デイサービスの基本的役割が記載されています。
- 子どもの最善の利益の保障
- 共生社会の実現に向けた後方支援
- 保護者支援
障がいのあるお子さんとその保護者の方を支援することで、社会にとって有益になることが、放課後等デイサービスの目的です。
放課後等デイサービスの利用対象者
放課後等デイサービスの利用対象者は、6歳から18歳までの、障がいのある児童や発達に特性のある児童です。ただし、18歳以上でも引きつづき支援が必要と判断された場合、20歳まで引き続き放課後等デイサービスに通うことができます。
利用をする児童に合わせた支援が必要とされるため、施設には専門の資格を持ったスタッフが配置されています。
重症心身障がい児でも利用できる?
重症心身障がい児でも、利用が可能な放課後等デイサービスはもちろん存在します。重症心身障がい児のための放課後等デイサービスは、一般的な放課後等デイサービスよりも、看護師や理学療法士といった専門的な資格を持ったスタッフを配置する必要があります。
放課後等デイサービスでの仕事内容って?どんな支援が行われているの?
放課後等デイサービスの基本活動は、下記の4つとされています。
1. 自立した日常生活を営むために必要な訓練
基本的な日常の動作を児童が身につけるように支援をします。
2. 創作活動
児童が自身を表現できる創造活動を支援します。
3. 地域交流の機会の提供
社会経験を得る機会の提供を目的とし、地域での活動に積極的に参加します。
4. 余暇の提供
児童がリラックスできる練習や遊びを支援します。
個別支援計画に合わせた支援
上記の基本活動以外に、個別支援計画も実施します。個別支援計画とは、個別に児童がどのような特徴や課題を持っているかを明確に計画すること。明確にした特徴や課題に合わせて、目標も設定し、個々人に合った支援を行います。
放課後等デイサービスの利用開始時に計画を作成し、以降6カ月ごとに目標達成の振り返りと更新をします。
児童発達支援との違いは?
児童発達支援は、未就学児の0歳〜6歳の子どもを対象としたサービスです。放課後等デイサービスを利用することができる年齢以前の子どもを対象としていることが、放課後等デイサービスとの違いです。
放課後等デイサービスで働くために必要な資格って?
放課後等デイサービスは、専門の資格を持ったスタッフを配置する必要があります。次に記載する資格をお持ちの方は、放課後等デイサービスで働くことを考えてみてください。
児童発達支援管理責任者
放課後等デイサービスのサービス提供に関する責任者とも言える資格が、児童発達支援管理責任者です。施設で働くスタッフの指導、児童の保護者との面談も、児童発達支援管理責任者の仕事です。
また、個別支援計画の作成も担当します。児童発達支援管理責任者になるには、5年以上の実務経験と、基礎研修と実践研修の修了が必要となります。
保育士
保育に関わる国家資格で、放課後等デイサービスにおいて常勤しなければならないスタッフが持つ資格のひとつです。保育園に勤務する一般的な保育士と違い、福祉系の知識やスキルを得ることができるため、福祉の道でのキャリアアップも望めます。
専門学校や保育・児童系の短大・大学卒業で得る資格というイメージがありますが、働きながら保育士試験の合格を目指す、という道も。実際に、オールケア・グループでも社内勉強会を経て保育士資格を取得したスタッフがおります。
児童指導員任用資格
児童指導員任用資格を持つと、児童やその家族と直接関わる仕事ができるようになります。
資格と名がついているものの、実際には、児童指導員任用資格という資格はありません。指定の学部での大学や大学院、または養成施設を卒業することで、児童指導員任用資格があることが認められます。
また、幼・小・中・高の教員免許といった資格を取得し、厚生労働大臣または都道府県知事の認定を受けることで、児童指導員任用資格を得ることもできます。
「今から学校通ってる暇なんかないよ!」という方は、児童福祉事業を営む施設で実務経験を積み、児童指導員任用資格を得る、という方法も。その場合、放課後等デイサービスなどの児童福祉事業で3年以上かつ540日以上の実務経験が必要とされます。
なお、高校卒業以上またはそれと同等の方は必要な実務経験の期間が短縮されますので、詳細については、お気軽にオールケア学院までお問い合わせください。
普通運転免許
専門の資格ではありませんが、普通運転免許も放課後等デイサービスでは重要です。
放課後等デイサービスのスタッフの重要な仕事として、子どもたちの送迎があるため、車の運転ができる方はエントリーシート等でしっかりアピールしましょう。
主として重症心身障がい児を受け入れる放課後等デイサービスで求められる資格
重症心身障がい児向けの放課後等デイサービスにおいて、通常の放課後等デイサービスよりも多くの資格職・専門職の配置が求められます。
看護師
重症心身障がい児向けの放課後等デイサービスにおいて、看護師資格を持つスタッフを必ず一人以上配置しなければなりません。
重症心身障がい児には、『座る』『立つ』といった基本動作にもサポートを必要とする児童がいます。資格と専門の知識を持った看護師がいることで、児童や保護者が、安心して放課後等デイサービスで過ごすことができますね。
理学療法士
国家資格である理学療法士は、身体に障がいのある人が日常生活が送れるように支援をする、医学的リハビリテーションの専門職です。
重症心身障がい児向けの放課後等デイサービスには、子どもたちが「座る」「立つ」のような基本的な日常動作を行えるように支援をするサービスもあります。そういったサービスの際、理学療法士の知識とスキルがあればより手厚いサポートをすることができます。
作業療法士
理学療法士と同様、作業療法士も国家資格です。
基本の動作を行えるように支援する理学療法士と違い、食事や入浴といった日常生活を行える支援をするのが作業療法士です。
重症心身障がい児向けの放課後等デイサービスは、日常生活の面でもサポートをするため、作業療法士の資格を持つ方も活躍することができますので、積極的にエントリーしてみましょう。
言語聴覚士
言語聴覚士は、ことばによるコミュニケーションが難しい方を支援することができる資格です。
利用者である子どもたちには、聴覚や発達といったひとりひとり違う形で、言語によるコミュニケーションが難しい子どもがいます。
そういった子どもたちに、言語機能の検査や訓練を行うことが言語聴覚士の主な仕事です。
心理指導担当職員
心理指導員担当職員は、施設を利用する障がいのある子どもに対して、心理学の知識をもとに支援をする職員です。
資格は不要ですが、大学で心理学を専修する学科やそれに相当する過程を修めて卒業をし、心理療法の技術またはそれと同等の能力を有すると認められる方でなければ、なることはできません。
日常生活から支援する放課後等デイサービスでは心理学相当の知識も必要とされるため、施設では必要な職員です。
放課後等デイサービスは無資格未経験でも働ける?
結論としては、放課後等デイサービスでは無資格、未経験でも『指導員(※児童指導員とは別)』として働くことができます。
ただし、2017年4月に放課後等デイサービス事業に係る人員配置基準等の見直しがあり、それまで「指導員または保育士」を配置すれば、放課後等デイサービスとしての人員配置基準としてOKだったのですが、改正後は「児童指導員または保育士、障害福祉サービス経験者(2年以上)」の配置が必要で、そのうち半数以上は「児童指導員または保育士」であることが人員配置基準となりました。
以上の状況から、無資格・未経験では、放課後等デイサービス事業所の正規職員として働くことが難しい場合があります。転職・就職の際は、中規模以上の事業所や複数の事業所を持つ(基準以上の人員を確保しており、無資格や未経験でも雇用したいという余裕・需要がある)法人を選ぶと、良いでしょう。オールケア学院では、資格取得に向けた講座や研修のほか、福祉のお仕事の紹介も行っております。「まずは情報を色々知りたい。」という方も、総合的にご相談いただけますので、お気軽にご連絡くださいませ。
放課後等デイサービスの資格まとめ
放課後等デイサービスは、障がいのあるお子さんがいるご家庭にとって非常に大切な施設です。
人の役に立てるお仕事なので、お仕事を通じて社会貢献がしたい方は、放課後等デイサービスで働くことを視野に入れると良いでしょう。大事な子どもを預かる施設のため、資格が求められるポジションもあり、スキルを身につけることで、やりがいに加えて年収アップも可能です。
放課後等デイサービスで働く方は、ぜひキャリアアップを目指して資格の取得も視野に入れてみてください。
厚生労働省:放課後等デイサービスガイドライン